ライメー
◇スラヴ
ラウメーともいう。
運命と幸福の女神であり不幸を予告する。
山中を裸足で駆け回りながら叫ぶ。

ラウェルナ [Laverna]
◇ローマ
盗人の女神

ラウフェイ [Laufey]
◇北欧
その名は「葉っぱの島」の意で、ロキの母。

ラクシュミ
◇インド
幸福と美の女神。蓮華の女神。
またの名をシュリー。

ラケシス [Lachesis]
◇ギリシア
モイライ(運命の三女神)の一人で、人の運命の糸を長さを決める「分配者」。

ラティ 
◇インド
愛の神カーマの配偶者で、官能の女神。

ラトナ
◇ローマ
レトのローマ名

ラートリー
◇インド
夜の女神。暁の女神であるウシャスの妹。
暗黒の衣をまとい輝く星を伴う。
万物に休息を与える慈愛の女神。

ラナネイタ
◇サーミ(ラップ人)
春の乙女。
(かつてラップ人と呼ばれていたが、 襤褸切れをまとった人という意味で蔑称であるため、 サーミ人と呼ばれるようになった。)

ラナンシー
◇ケルト マン島
アイルランドのリャナンシーと同じで「妖精の恋人」の意であるが、
こちらはより邪悪な性格設定になっている。
特定の男性に取り憑いて生命力を吸い取ってしまう。
取り憑かれた者以外にはその美しい姿は見えず、
彼女の誘惑に屈した者は身も心も破滅する。

ラ・リョローナ
◇メキシコ
その名は「泣き女」を意味する。
咽び泣きながら、殺された己の子供を捜し回る亡霊。

ラン [Rán]
◇北欧
海の女神であり、難破した者を網で海中に引きずり込む。

ランスイル
◇マレーシア
出産の際に命を落とした女性が、死後その怨念により悪霊と化したもの。
緑のマントをまとい、尖った爪を持ち、長い髪をした白衣の美女。
首の後ろにもう一つの口があり、それで幼児の血を吸う。
彼女の長い髪をその口に詰め込むとおとなしくなるといわれる。

出産時に亡くなった女性がランスイルとなるのを防ぐには次のように。
遺体の口中にガラス玉を含ませ、脇の下に卵、手に針を握らせる。
この処置を怠った場合、死後四十日を経て、ランスイルになってしまう。

リガントナ [Rigantona]
◇ケルト
「偉大な、または神聖な女王」の意で神々の女王。

リビティーナ [Libitina]
◇ローマ
イタリアの古い女神(エトルリア系)で、死と葬礼を司る。
その神殿において、葬式用品の販売・レンタルを行っていた為、
葬儀屋さんをリビティナリウスLibitinaliusと呼んだ。

リベルタース [Libertas]
◇ローマ
自由の女神

リャナンシー
◇ケルト アイルランド
ゲール語で「妖精の恋人」を意味する。
詩人達に、彼ら自身の生命力と引き替えに霊感を与える。
そのせいで詩人は薄命なのだといわれる。

リュムパ(リンファ) [Lympha]
◇ローマ
水の精霊。ギリシアのニンフと同一視。
彼女らを見た者は、精神汚染されるといわれた。
よって、ラテン語のlymphatusは 狂気に陥ることを意味する。

ルオンノタル
→イルマタルの項を参照。

ルキナ [Lucina]
◇ローマ
誕生の女神。ユノーの呼称の一つ。

ルナ [Luna]
◇ローマ
月の女神。ギリシアのセレネーと同一視。

ルーハー [Rûhâ]
◇グノーシス系 マンダ教
その名はヘブライ語のルーアッハと同じで、風・息・霊といった意味。
マンダ教がユダヤ教に迫害されていた為に、
旧約聖書において肯定的な単語が、悪を象徴するようになったらしい。

闇の母であり、惑星や黄道十二宮を生み出す。
これらは、人類を迫害する闇の眷属である。
また、闇の女王として造物主プタヒル・ウトラと地上の支配をめぐり争う。
ハヴァー(エヴァ)に変身しアダムを誘惑したり、恥の洗礼を広めたりする。
恥の洗礼というのは、容器等に汲まれた水による普通の洗礼。
マンダ教では、川などの流水による洗礼を正しいものとする。

ルミナ [Rumina]
◇ローマ
子に授乳する母の守護神。
その名は、ルーマ[ruma]「胸(乳を飲ませる)」の形容詞。

レアー
◇ギリシア
大地の女神

レウコテアー (Leukothea)
◇ギリシア
「白い女神」の意

レテ [Lethe]
◇ギリシア
「忘却」の意で、冥界を流れる河の女神。
死者達はこの河の水を飲んで現世の記憶を失う。

レト
◇ギリシア
ティタン神族コイオスとポイベの娘。
ゼウスの浮気の相手となり、アポロン,アルテミスを身籠もるが、
ヘラの嫉妬により出産場所をことごとく封鎖されてしまう。

ポセイドン,エイレイテュイア等の助力により、
当時 無人の浮島であったオルテュギア島(ウズラの島)にて
なんとか 出産することができた。
この島は その後四本の柱で支えられ、デロス島(輝ける島)と名付けられた。

また、別の伝承によれば
極北の地ヒューペルボリアに逃れ、牝狼に姿を変え出産したともいう。

レネヌテト [Renenutet]
◇エジプト
紀元前15〜7世紀のエジプト新王国時代に信じられはじめたコブラの女神。
「肥沃な土地の女神」、「穀倉の女神」と呼ばれて崇拝された。
穀物の女神で赤ちゃんのネプリを連れている。

ロスメルタ [Rosmerta]
◇ケルト
その名は「偉大な供給者」の意。
豊富な財貨をもたらす女神で、メルクリウスの配偶者とされる。