- ハイヌウェレ
- ◇インドネシア モルッカ諸島 セラム島 ウェマーレ族
芋などの栽培を司る女神。
その名は、「ココヤシの枝」を意味する。
アメタという男が偶然拾った椰子より生まれたからである。
彼女は生後わずか三日で美しい乙女に成長。
しかも、数々の貴重なアイテムをその身から産み出す事が出来た。
それで、アメタはたちまち裕福になった。あるとき、「マロ」という祭りがあり、ハイヌウェレもそれに参加することにした。
この祭りは毎晩場所を変えて、九晩踊りまくるものである。
ハイヌウェレは、その特殊能力を生かして、
毎晩、参加者に様々なアイテムをプレゼントした。
最初のうちは皆は素直に喜んでいたが、
やがて、彼女の能力に恐怖をつのらせ、
ついにそれは殺意へと発展していった。祭りの最終夜、皆は踊りながら、
事前に掘っておいた穴にハイヌウェレを突き落とし、
生き埋めにして殺してしまった。ハイヌウェレが帰ってこないのでアメタは、
当時の最新的捜査方法である占いによって彼女の行方を捜索した。
すると、昨夜の踊りの際に殺害されていることが判明。
彼は、彼女が生まれた椰子の木の葉から九本の葉脈をとり、
地面に突き刺しながら、祭りが行われた跡地を調査してみた。
その結果、ハイヌウェレの毛髪と血痕を発見。
アメタは彼女の遺体を掘り起こして埋葬しなおした。
すると、そこから、芋がはえてきて、
人々はその芋を栽培して、糧とするようになった。 - バイブ [Badbu]
- ◇ケルト
カラスの女神。
フルネームは、バイブ・カファ(「戦闘のカラス」の意)。
アルスター地方の戦闘と破壊の女神。 - パウチカムイ
- ◇アイヌ
パウチは「婬魔」もしくは「淫魔」と訳される。
パウチは性の象徴であり、一糸まとわぬ姿で世界中を踊り流離う華麗な乙女たち。
また、淫行に耽る人のことを、“パウチコロベ”という。
これは「パウチに取り憑かれし者」の意である。
その美しき裸体は殿方に対して強力無比な攻撃力を誇り、
魂すらも微塵にうち砕くともいわれる。 - パークス [Pax]
- ◇ローマ
平和の女神。
ギリシアのエイレーネーにあたり、帝政のもたらした秩序の回復の象徴。 - パーシテア [Pasitea]
- ◇ギリシア
カリスの一人で、アグライアーと同じ - バステト
- ◇エジプト
猫の女神とされているが、
元来は猫ではなく雌ライオンだったらしい。
その名は信仰地の都市名バストに由来する。
ギリシア名は女神名・信仰地ともにブバスティス。 - パチャママ [Pachamama]
- ◇インカ
大地の女神。 - ハトホル [Hathor]
- ◇エジプト
「ホルスの家」の意。
豊穰の女神 美、愛、結婚、出産の守護神。
太陽の円盤をはさんだ雌牛の角をもつ姿。 - ハト‐メヒト [Hat-mehit]
- ◇エジプト
下エジプト(ナイル下流のデルタ地域)第十六ノモスの都市メンデスの守護女神。
イルカの女神。 - パナケイア [Panakeia]
- ◇ギリシア
「すべてを治療する女神」の意。
英雄で医療の神アスクレーピオスの娘。 - はにやすひめ (波邇夜須毘売、埴安姫)
- ◇日本
イザナミがヒノカグツチを産んで火傷で苦しんだ際に、埴安彦と共に生まれた土の女神。 - パパツアヌク
- ◇ポリネシア マオリ族
地母神 - パラスアテナ [PallasAthena]
- ◇ギリシア
アテナの別名であり、この名の由来に関しては諸説紛々。
(1) パラスは「槍をかざすもの」の意で、彼女が電光の槍を持つ為
(2) ギガントマキアにおいてパラスという名の巨人を倒した為。
ちなみにこの巨人の皮より彼女の鎧アイギス(イージス)が
造られたという伝承もある。
(3) 幼少の頃、彼女と共に育てられた娘の名。
その娘が事故で亡くなった為その名を受け継いだ。 - パールヴァティー
- ◇インド
シヴァ神妃。
「山の娘」の意で、ヒマラヤの神ヒマヴァンとメナの娘。 - パルカ [Parca]
- ◇ローマ
運命の女神たちで、ギリシアのモイラと同一視。 - バルベーロー [Barbelo]
- ◇グノーシス系 バルベロ派
至高神から一番初めに流出した神的存在。 - ハルワタート
- ◇ゾロアスター
その名は「完璧」の意。
アムシャ・スプンタ(陪神、七大天使)の六番目で、水を司る。
- ビアー [Bia]
- ◇ギリシア
「暴力」の女神 - ヒイアカ
- ◇ポリネシア ハワイ
ペレの妹 - ヒタキ
- ◇ポリネシア
カヌー作製を司る女神 - ヒナ
- ◇ポリネシア
月の女神 - ビーナス
- →ウェヌスの項を参照
- ヒネ・トゥラマ
- ◇ポリネシア マオリ
光の女神 - ヒネ=ヌイ=テ=ポ
- ◇ポリネシア
「大いなる暗黒の女」の意で、死の女神 - ヒュギエイア
- ◇ギリシア
健康の女神で、医療の神アスクレピオスの娘 - ピルヴィーテー
- ◇リトワニア
富と財産と繁栄の女神。
彼女の愛を得られし者は、無数の黄金、
麦のつまった穀物倉、カリスマを得られるという。 - ビルキース
- ◇イスラム
聖書に出てくる“シヴァの女王”には名前が書かれてなかったが、
後にイスラム系では“ビルキース”と呼ばれるようになる。
元来はアラビアのイエメンあたりの伝説の女性だったのが、
シヴァの女王と同一視されていったものとみられる。
彼女は、好色な王に夜伽を命じられたが拒み、
逆にその王を倒して自分が女王になった。
- ファーマ [Fama]
- ◇ローマ
「うわさ」「世論」の女神で、ギリシアのペーメーにあたる - フィデース [Fides]
- ◇ローマ
「信義」の女神 - ブーヴァン・シー [Baobhan Sith]
- ◇ケルト
吸血鬼や夢魔の類。
若い男性を惑わし、血を吸い尽くす女怪である。
彼女らは鉄を苦手としており、それに近寄ることが出来ない。
また、朝日が昇ると、何処かへと去ってしまう。 - フェブリス [Febris]
- ◇ローマ
「熱病」の女神 - フォルナクス [Fornax]
- ◇ローマ
パン焼がまの女神 - ふっぴ
- ◇中国
伏羲の娘。
洛水を渡る際に溺れて死んでしまい、
洛水の女神になった。 - プラウリメー
- ◇リトアニア
聖火の女神。
この女神の神殿の祭壇において常に火が焚かれており、
また、人々はこの女神に火を捧げていたという。 - フリアイ(フューリー)[Furiae]
- ◇ローマ
ギリシアのエリニュースにあたる。 「怒り狂う」という意味の動詞であるフレレ[furere]がその語源らしい。 - ブリガンティ
- ◇ケルト
ブリガンティア(ラテン化)ともいう。
「高貴なるもの」の意で、
ブリガント一族を守護するブレント河の女神。 - ブリクタ [Bricta]
- ◇ケルト
- ブリジット
- ◇ケルト
火、豊穰、牛、詩、予言、出産、治療
工芸、ビールの生産など 様々なものを司る
彼女の名前が女神の同義語になるほど権威があり
後にキリスト教に聖ブリジットとしてとりいれられた - フリッグ
- ◇北欧
オーディンの妃。 - フリディッシュ [Flidais]
- ◇ケルト
自然の女神 - ブリトマルティス
- ◇ギリシア
クレータの蜂の女神。
その名は、「甘い処女」もしくは「蜜蜂の乙女」を意味する。 - フレイヤ [Freya,Frejya]
- ◇北欧
美と愛の女神であり、ヴァン神族で最重要の女神といわれる。
ニヨルドの娘でフレイの妹。
彼女の領地をフォルクヴァング[Folkvang]、
住む屋敷をセスリムニル[Sessrymnir,Sessrymner]という。
ヴァルキリー達を率いて戦場をまわって、
戦死者の魂の半数を連れていくこともあり、
ヴァルフレイヤ[Valfreya]とよばれたりもする。 - プロセルピナ [Proserpina]
- ◇ローマ
ジュピターとケレスの娘
プルートーにさらわれ 冥界の女王にされた - フローラ [Flora]
- ◇ローマ
陽気な花の女神
- ペイトー [Peitho]
- ◇ギリシア
「説得」の女神 - ヘカテ [Hecate]
- ◇ギリシア
「遠く離れている者」の意
アルテミスの従姉妹
暗い夜の女神で月や幽霊や魔術を司る
墓場、交差点、殺された者の流す血の近くに
棲むといわれる - ヘケト
- ◇エジプト
蛙の女神
ヘル・ウェルの町で特に崇拝された
誕生を司るらしい - ヘスティアー [Hestia]
- ◇ギリシア
炉と炎の女神で、ローマではウェスタにあたる - ベストラ
- ◇北欧
オーディンの母。 - ヘスペリス
- ◇ギリシア
アトラスの7人の娘
ゼウスの黄金の樹の世話をしてる - ペッオルンカムイ
- ◇アイヌ
[ペッ=河、オルン=いる、カムイ=神]
ワッカウシカムイの別名。 - ペナンガラン [Penanggalan]
- ◇マレーシア
新生児や妊婦の血を好む吸血鬼。
夜になると、首が胴体より分離して飛び回るという奇怪な女怪。
しかも、その首の下には血染めの臓物がぶら下がっていたりする。
そこから、したたり落ちた血に接触したものは病気になってしまう。彼女が再び胴体と合体する際、臓物が血で膨れ上がっているので、
うまくはまり込めないという。
その為、一旦、酢で満たした壺に浸かって、
血をきちんと消化してから胴体に戻るそうだ。 - ペニアー [Penia]
- ◇ギリシア
「貧困」の女神 - ヘーベ [Hebe]
- ◇ギリシア
青春の女神
ローマのユウェンタースにあたる - ペーメー [Pheme]
- ◇ギリシア
「うわさ」の女神
ローマのファーマにあたる - ヘメラー [Hemera]
- ◇ギリシア
「昼」の女神 - ヘラ [Hera]
- ◇ギリシア
ゼウスの配偶者
ローマのジュノーにあたる - ベリサマ
- ◇ケルト
炎の如き女神といわれ
火をあつかう諸業を司る巫女らしい - ヘル
- ◇北欧
ロキの娘で冥界の女王 - ベルグシア [Bergusia]
- ◇ケルト
ルクソヴィウスの配偶者 - ペルセポネ [Persephone]
- ◇ギリシア
ゼウスとデメテルの娘。
ハーデスにさらわれ、冥府の女王となる。一人の男性が死ぬことを
「ペルセポネと寝る」といった表現をすることもあり。 - ベルダンディー
- ◇北欧
ノルンの一人
「生成する者」の意で 「現在」を司る - ペレ
- ◇ポリネシア ハワイ
キラウェア火山の女神で火を司る - ベーレト・イリー
- ◇メソポタミア アッカド
子宮、出産の女神。
かつては神々が様々な労役をしていたが次第に嫌がるようになったため、
人間を創造してそれらをやらせることにした。
そこでベーレト・イリーがニントゥと共にウェー・イラ神の血肉から創造した。 - ベローナ [Bellona]
- ◇ローマ
戦争の女神 - ベンディス
- ◇トラキア
結婚を司る月の女神。
ギリシアにおいて、アルテミス、ヘカテなどと同一視されたりもした。 - ベン・ニーア
- ◇ケルト アイルランド
その名はゲール語で「洗う女」を意味する。
水辺で、死期が近い者の血に染まった衣服を洗う。
- ボアン [Boann]
- ◇ケルト
ボイン川の化身 - ポイベ [Phoebe]
- ◇ギリシア
月の女神としてのアルテミスの名 - ホオホークーカラニ
- ◇ポリネシア ハワイ
星の女神 - ホーラー [Hora]
- ◇ギリシア
社会の秩序と自然の季節の女神たち。
モイラたちの姉妹。
○複数形 ホーライ[Horai]ヘシオドスによると
- エウノミア[Eunomia] 「秩序」
- ディケー[Dike] 「正義」
- エイレーネ[Eirene] 「平和」
アッティカでは
- タロー[Thallo] 「芽生え」
- アウクソー[Auxo] 「生長」
- カルポー[Karpo] 「結実」
- ポリアフ
- ◇ポリネシア ハワイ
マウナケア山(「白い山」の意)の女神で雪を司る - ポリヒュムニア [Polyhymnia]
- ◇ギリシア
ミューズ九女神の一人で、讃歌を司る。 - ポルードニツァ
- ◇ロシア
真昼(正午)に出現する女妖怪。
故に「真昼の女(ポルードニツァ)」といわれる。
別名ルジャニーツァという。これはライ麦(ローシ)畑にいるため。真昼に畑仕事をしている人の頭をつかんでひねったり
子供をライ麦畑に誘い込み迷子にしたりする。
日射病の擬人化のようなものであろう。高緯度地帯では夏は日が出ている時間が長く、
さらに冬に備えて長時間せっせと働くため日射病にかかりやすく、
また、背の低い子供が背の高いライ麦畑で遊んでいると
視界がきかないため迷いやすい。 - ボルマナ [Bormana]
- ◇ケルト